9月4日付の台湾の中央社の記事によりますと、内政部は賃貸住宅市場における一般的な紛争の解決に向け、「賃貸住宅市場の発展及び管理に関する規則」の改正案を提案しました。
- 建物賃貸借契約が締結され、合計3年間更新された場合、賃貸人は自ら居住するために物件を取り戻すことができる。
- 更新のための家賃の増額は、通知された月の家賃指標の増額の年率を超えてはいけない。
- 賃貸人は、入居者(賃借人)に賃貸補助金の申請、戸籍を移転したりすることを禁止してはならない。 違反者は処罰される。
- 将来の賃貸問題は、無料の調停または法的援助のために公共事務所に申請することができる。
上記草案のすべては、入居者(賃借人)の保護強化と将来の賃貸市場の健全を目的としています。しかし、1991年に公布された日本の「借地借家法」の規定と比較すると、改善の余地が大きいと考えられます。
日本の借地借家法では、建物賃貸借は「普通建物賃貸借契約」と「定期建物賃貸借契約」に分けられます。もし普通建物賃貸借契約を締結し、賃貸人が自ら居住するために取り戻そうとする場合、或いは子供が台湾に帰国して居住したい場合(台湾ではよくある理由)、賃貸人は一方的に退去を要求することはできません。賃貸借期間が終了した場合、或いは定められてない場合でも、裁判所が借主に退去を求める「正当な理由」があると判断すれば、通常賃貸人は転居費用などに補償金を支払う義務を負います。定期建物賃貸借契約の規定はさらに厳しく、賃貸人は賃貸借期間中に契約を解除する権利を有しません。
この草案では、「自己使用」を理由に住宅を取り戻せることが明記されており、これは日本においては場合によっては正当な理由となり得ますが、しかし、この「法的」な理由により賃貸人は3年後に賃借人の退去を請求することができ、賠償不要にもなるでしょう。これは3年後には強制退去させられた居住者(賃借人)にとってはある程度の保護不足となるでしょう。
しかしながら政府の賃貸環境改善に向けた取り組みは、台湾の住宅市場の健全化に貢献し、不動産価格のバブル化を抑制するでしょう。 賃貸規制が正式に公布され、入居者(賃借人)の賃借権保護に役立つことを期待しています。
