日本で不動産を購入する際、「新耐震」「旧耐震」といった言葉をよく耳にします。耐震性の違いは、地震時の安全性だけでなく、実際の物件価格の差にも直結します。なぜプロの投資家は「1981年」という分岐点に特に敏感なのでしょうか。

【融資銀行にとっての「分岐点」】

旧耐震(1981年以前):多くの銀行、特に主要銀行は旧耐震建築への長期融資を行いたがらず、融資割合も極めて低くなりがちです。つまり将来の買主は「現金購入」を迫られ、潜在的な買主の層が大きく狭まります。その結果、売却までの期間が長引き、物件価格も押し下げられます。

新耐震(1981年以降):銀行審査の標準的な対象で、最長35年の融資が可能です。市場での流動性も比較的高くなります。

【資産価値の維持しやすさ】

旧耐震(1981年以前):銀行融資を受けにくいため価格は通常低めで、値上がりの余地も限られます。予算が限られた自己居住用には向きますが、投資対象としては将来の売却が難しくなります。

新耐震(1981年以降):市場の主流で価格が安定しており、将来の売却機会も見込めます。

新・新耐震(2000年基準:主に木造一戸建てが対象):構造がより優れているため、中古市場での評価が高く、減価のスピードも比較的緩やかです。

【税制優遇の「入場券」】

日本政府は、耐震性の高い物件の購入を促すため、さまざまな税の軽減措置を設けています:

住宅ローン控除:旧耐震物件は通常、適用を受けられません。

登録免許税・不動産取得税:新耐震基準を満たす物件はより多くの軽減を受けられ、見えにくいコストを大きく節約できます。

【買主への失敗回避アドバイス】

建築年だけで判断せず、「建築確認日」を確認しましょう。1981年や1982年に竣工した建物でも、旧基準の時期に確認を受けた「旧耐震」である場合が少なくありません。

投資目的の方:流動性を確保するため、1981年以降の新耐震を第一に選びましょう。

自己居住の方:予算の都合で旧耐震を選ぶ場合は、その建物が「耐震補強工事」を行い、その証明を保有しているかを必ず確認してください。

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